K10stat
- K10statの導入から設定方法、注意事項等を記載
注意:K10statの使用は製品寿命を縮めたり、不安定な環境に陥る可能性があります。必ず自己の責任の元設定の適用、運用をお願いします。
K10stat導入
- K10statの導入にあたりCnQを無効にします。
- CnQ無効の理由は機能的にバッティングするCnQを有効のままだと、K10statと機能的に重複し有効にK10statが動作しない場合があり、
負荷テストの際に、任意の周波数でのテストが行なえ無い可能性がある為です。必ず無効にして下さい。
- CnQ無効の理由は機能的にバッティングするCnQを有効のままだと、K10statと機能的に重複し有効にK10statが動作しない場合があり、
- 上記サイトより最新版(編集時K10stat 1.54)のK10statをダウンロードします。
- ダウンロードした物はzipファイル形式で圧縮されていますので展開して、中にあるK10STAT.EXEを実行して下さい。
- 旧バージョンのWindowsではzipファイルの取扱いには解凍ソフトが必要でしたが、
K53TAの初期OS、Windows7ではzipファイルを取り扱うことが出来ます。
zipファイルをそのままエクスプローラーで開いて、
K10STAT.EXEを実行すれば展開について訪ねてくるので、
任意の場所に展開後再度K10STAT.EXEを実行します。
- 旧バージョンのWindowsではzipファイルの取扱いには解凍ソフトが必要でしたが、
P-stateタブ項目解説
- K10statに同梱のreadme.txtに全て記載されていますが、使用する時に使うP-stateタブ、各項目の意味を解説します。

P-stateタブ選択時のK10stat画面
- 設定の上で必要な各項目の意味
- FID、DID、Frequency、CPUVoltage
- Frequencyは下記FIDとDIDの数値を得た上で最終的に生成される実周波数の数値になります。ここを直接指定することは出来ません。
- FIDとDIDは周波数を決める為の設定値の項目です。FIDでは1上昇ごとに基本周波数に対して既定周波数がプラスされ周波数を生成します。
DIDはFIDが上昇の為の項目だったのに対し、逆の下降為の数値を扱う項目になります。
1上昇ごとにFIDで設定された周波数に対して既定の数値で割った周波数に修正を行います。 - CPUvoltageはFrequencyで生成された周波数でCPUが動作する時に供給される電圧の数値です。
この数値を小さくすることで低消費電力化やCPUにかかる負荷を軽減させたり出来ます。
逆に数値を大きくすることでオーバークロック時の限界値を上げたりする事も出来ます。
- B0からP6までのチェック覧、core0からcore3とCPU(V)までの行項目
- B0からP6までのチェック覧は、CPUstat毎の設定用チェック覧です。
一番下のP6がアイドル状態等の最も負荷の少ない状態で、上に行くほど高負荷の時のクロックが高くなった状態になります。
B0だけ最初のアルファベットが違うのはこれがTurbo Coreという特殊な状態の設定用だからとなります。
このチェック覧で選んだstatに上記FIDとDIDで選択し生成したFrequencyを各coreに割り当て、
CPUの動作を任意で制御させるのがK10statの基本的な使い方です。 - coreについてはK53TAでは4コアのマルチコアCPU搭載されていますので、そのままCPUのcoreの値となります。
1つだけ違うCPU(V)は負荷状態によるCPU電圧の数値、上記CPUVoltageの値となります。 - チェック欄外にautoのボタンがありますが、これは対したcoreにK10statで可変stat制御を行うかのボタンです。
K10stat設定確定後の安定使用時はautoを凹ませておきましょう。
- B0からP6までのチェック覧は、CPUstat毎の設定用チェック覧です。
- up%とdown%、up(ms)とdown(ms)
- up%とdown%はそれぞれP0からP6までをどうなったら変化させるかの閾値の設定値です。
画像ではup側一番下が60となっていますがP6から負荷状態と判断してP5へ上昇させるためにはP6の状態で負荷率60%必要との設定になります。
逆にdown側一番上は20なので、P0状態での負荷が軽減されCPU負荷率20%を切るとP0状態から自動的にP1に降下します。 - up(ms)とdown(ms)はup%とdown%の閾値の負荷率となった時にどれだけラグを許容するかの設定です。
この数字を小さくすると敏感に変化し、値を大きくとると瞬間的な負荷の変化では負荷状態と判断しなくなります。
up側を出来るだけ小さく設定すれば高負荷状態に対して敏感に反応し、数値を大きくすれば瞬間的な負荷の変化では現状の負荷状態を維持します。
括弧内のmsは単位で1000分の1秒単位のミリセコンドで、画像の場合だとup側が0.5秒、down側が2.0秒の間、
負荷閾値を跨ぐと負荷状態に変化と判断される訳です。
- up%とdown%はそれぞれP0からP6までをどうなったら変化させるかの閾値の設定値です。
- FID、DID、Frequency、CPUVoltage
K10stat設定の流れ
- K10stat使用の為の大まかな流れを説明します。
- K10stat起動後P-stateタブを開きます。
- Profileから変更し保存するProfileを選択。
- Profileは複数の設定保存が可能です。一つはオーバークロック用、もう一つは省電力用など使い分けると便利です。
- Profileは複数の設定保存が可能です。一つはオーバークロック用、もう一つは省電力用など使い分けると便利です。
- 上記の設定の上で必要な各項目の意味を参照し設定を変更。
- statのチェック覧でstat選択、FrequencyとCPUvoltageを決定。%と(ms)の項目はひとまず置いておきます。
- statのチェック覧でstat選択、FrequencyとCPUvoltageを決定。%と(ms)の項目はひとまず置いておきます。
- 適用ボタンを押して設定したstatをK53TAに適用。
- 画像で『K10stat clock control function is disabled』となっている部分が[Ganged...』と変化すれば適用されています。
- 画像で『K10stat clock control function is disabled』となっている部分が[Ganged...』と変化すれば適用されています。
- 負荷テストを実行する。
- テスト方法は色々ありますがPrime、OCCT、CINEBENCH辺りが有名な負荷テストソフトかと思います。
テスト中周波数が限界を超えている場合、電圧が許容範囲外の場合には、エラーやシステム障害が起こります。
この限界点はCPU毎に個体差があるので、どこが限界点であるかは必ずご自身で調べて下さい。
最低でも高周波数時の電圧上限と低周波数時の電圧下限を調べれば、その間で運用は可能だと思いますが保証は一切出来ません。
- テスト方法は色々ありますがPrime、OCCT、CINEBENCH辺りが有名な負荷テストソフトかと思います。
- 負荷テストから運用の為のstat設定を決定する。
- 負荷テストで判明した限界値よりも余裕をもたせ若干緩めて設定をして下さい。
勿論余裕を削った限界のまま行くのも自由ですが、常用するなら予想外の負荷がかかることもありえると念頭におき、使用した方が安心です。
- 負荷テストで判明した限界値よりも余裕をもたせ若干緩めて設定をして下さい。
- ここまでの設定を繰り返し、B0からP6までの全てのstat設定を行う。
- 負荷テストの繰り返しは大変でしょうが、ここまで来ればもう少しなので手を抜かない事。
- 負荷テストの繰り返しは大変でしょうが、ここまで来ればもう少しなので手を抜かない事。
- 全てのstat設定が完了したらstatの変化条件を決める。
- 最初にstat固定でテストして設定していない、stat変化の為の項目、%と(ms)を任意の数値で決定します。
設定値は運用方法次第ですが、オーバークロックならup%とup(ms)を少なくdown%とdown(ms)を多く、
省電力なら逆にupを多く、downを少なく設定するとイメージに近い変化になると思います。
- 最初にstat固定でテストして設定していない、stat変化の為の項目、%と(ms)を任意の数値で決定します。
- 常用運用開始
- 負荷テストをクリアして設定を緩めた状態で決定していれば日常使用で不安定にはならないはずですので常用開始となります。
autoボタンを凹ませて適用すれば負荷状態に応じて自動的にstatが変化する、貴方だけのK10stat設定の完成です。
- 負荷テストをクリアして設定を緩めた状態で決定していれば日常使用で不安定にはならないはずですので常用開始となります。
- K10stat起動後P-stateタブを開きます。
K10stat運用方法について
- 運用方法の解説にあたって
- K53TA利用者の方、個人それぞれPCの利用環境が違います。
出先にも持ち歩くので、普段はK10statを使わずにデフォルト状態で使いながらゲームプレイ時のみオーバークロックしたい方や、
設置はデスクトップの代換で、持ち運び等しないので常時オーバークロックで使いたい方、
ほぼ、どの様に使いたい方にも使って頂けるように、K10statは起動時動作の指定が柔軟に可能となっています。
ただ柔軟に対応するために仕方ないのですが、初心者の方はあまり使う事のないコマンドラインオプションと呼ばれる物を使用します。
全ての環境に対して運用の為の設定方法を記載していては、とても長文になりすぎる上に、
重複する解説が多くなってしまい、スペース的にも非効率となる為、一部例を上げての解説のみとさせて頂きますので
実環境でのコマンドライン等の設定はreadme.txtをしっかり読み、各個人様で決定して下さい。
- K53TA利用者の方、個人それぞれPCの利用環境が違います。
- 常時定位置、OC固定、電源非停止運用の例
- この場合の運用としてK10statに動作して欲しい動きとしては概ね下記のような形かと思われます。
- K10stat起動
- 任意の設定してあるオーバークロックProfile呼び出し(ここではProfile2と仮定)
- マルチコア非対応ゲーム時等もK10stat制御有効
- プロセス削減に起動後自動終了
- 設定すべきコマンドラインオプションは下記のようになります。
- -loadprofile:2 -ClkCtrl:2 -nw
- この場合の運用としてK10statに動作して欲しい動きとしては概ね下記のような形かと思われます。
- コマンドラインの指定の内容としては、
-loadprofileにてProfile2を呼び出し、-ClkCtrl:2にてCPU1コアでの最大負荷率にK10statによる制御有効、-nwで起動し設定適用後自動終了
以上の内容となっております。 - ここでの注意は一度に複数のコマンドラインを指定する場合、必ず半角空けてから指定することです。
- コマンドラインの指定の内容としては、
- 呼び出したいProfileが3に保存されている時は-loadprofile:2を-loadprofile:3に、
省電力の為にCPU4コアの平均負荷率でK10statによる制御を使いたい場合はClkCtrl:3で対応が可能です。
- 呼び出したいProfileが3に保存されている時は-loadprofile:2を-loadprofile:3に、
- 基本的なコマンドラインの書き方を解説した所で、実際のコマンドラインを使っての起動についてとします。
- コマンドラインを使っての起動にはまずK10stat.exeのショートカットを作ります。
- 作成したショートカットを右クリックからプロパティを選択します。
- プロパティにあるリンク先記述は導入時の展開先により変わりますが最後が必ずK10stat.exeとなっていますので
ここでも先ほど決定したコマンドラインの時と同じく半角スペース置いてからその後に先ほど決めた任意のコマンドライン全文を付け足します。 - これでこのショートカットから起動すれば、最初からコマンドラインで指定したオプションが適用されてK10statが起動します。
- コマンドラインは設定可能項目で数十、Readmeの項目解説も難しい書き方のものが多いですが、
実際は同じ項目の記述方違いや、設定時きっちりと決めていれば使わないオプションが含まれるので、
最初の設定がきっちりと決まっていれば、実際使うのは数種類だけです。
- コマンドラインは設定可能項目で数十、Readmeの項目解説も難しい書き方のものが多いですが、
- ここで書いてない解説等も最後の参考サイトには詳しく書かれていますので、
導入が初めての方もややこしそうなどと恐れず興味のある方はK10statを導入してみると更にK53TAに愛着が沸くかもしれません。
自動実行とタスクトレイ常駐
- 以下の設定はPC起動時に自動でK10statが起動しますが、負荷テストを入念に行なっていない環境で行うと
K10statの無理な設定でシャットダウン、再起動してもK10statが起動する為、再度シャットダウンと永遠とループを繰り返し、
初心者の方には若干大変な事になる可能性があります。
以下の設定を導入する際は必ず十分な負荷テスト(各statでOCCT24時間ループクリア等)を検証した環境でお使い下さい。
- 以下の設定はPC起動時に自動でK10statが起動しますが、負荷テストを入念に行なっていない環境で行うと
- スタートアップ使用での自動実行方法(スタートアップの登録前にテスト稼動可能な方法)
Zip解凍済みのk10stat.exeのショートカットを作成する。

作成したショートカットのプロパティを開く。

リンク先のところにコマンドラインのオプションを記述していく。exeの後ろは半角スペースで開ける。
各オプションごとに半角スペースで開ける。半角ハイフンも忘れずに付ける事(オプションが働かない)。
- カーソル選択部分がコマンドラインオプション。exeから順に表示。終了せずタスクバーに常駐。起動時ダイアログ不表示。プロファイル3利用。クロックコントロール独立コアで有効。P-Stateモード表示。

出来上がったショートカットをスタートアップフォルダに放り込む。
- AllUsersのスタートアップの場合すべてのユーザーでログオン後起動。

再起動してタスクバーにk10statのアイコンが有る事を確認する。もしくはタスクマネージャからk10stat.exeがプロセスに有る事を確認する。


- 若干危険性が高い為、初期非展開としますがコマンドライン設定の柔軟性を知って頂ける、タスクスケジューラ使用しての自動起動とタスクトレイ常駐方法
...
K10stat使用時の注意
- 以下readme.txtに記載されてる注意の原文引用
- このソフトウェアは、使い方を誤るとCPU/メモリ/マザーボード等を破損する危険があります。
作者はこのソフトウェアが正常に動作することを一切保証せず、直接間接を問わず使用によって発生するいかなる損害に対しても責任は負いません。
危険性を十分認識した上で自己責任で使用してください。
- このソフトウェアは、使い方を誤るとCPU/メモリ/マザーボード等を破損する危険があります。
- 記載の事項を適用した場合の安全を保証は出来ません。不具合や障害等が発生した場合でも、自己の責任の上で設定、運用を行なって下さい。
- K10statに同梱のreadme.txtは必ず一度お読みください。専門用語は多いですが内容は日本語です。
- 他の方の設定を参考にするのは構いませんが、必ず負荷テストは実行して貴方の環境での運用限界での使用をお守り下さい。
参考値
- デフォルト周波数
B0 2300 1.1250V
P0 1400 0.9875V
P1 1300 0.9750V
P2 1200 0.9625V
P3 1100 0.9500V
P4 1000 0.9375V
P5 900 0.9250V
P6 800 0.9000V
- かなり余裕をもたせた数値での参考値
- これで不安定ならオーバークロック耐性の低いハズレコアかも知れません。
参考
- 最終更新:2011-10-29 06:05:39